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2007年10月12日 |
全国行脚で国民の声を肌で知る
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「役職が無くなったので、少しは暇になったでしょう」
最近、こんな質問をよくされます。確かに外相や幹事長時代と違い、出席しなければならない会議の数はずいぶん減りました。ただ、構造改革で日の当たらなかった地方の声を把握するための全国行脚を開始したことに加え、役所のブリーフィングや面会に訪れる方々の数は以前よりも増えているのが実情で、さらに忙しくなったなというのが正直なところです。
もともと全国行脚は、幹事長就任時にやらなきゃいかんと思って計画していたものですが、先月28 日の名古屋を皮切りに、北海道などを回ってきました。今後もできるだけ多くの場所を訪れたいと思っていますが、「なぜ、わざわざ地方を回るのか。報告を受ければ良いではないか」と思われる方も多いかもしれません。しかし、自ら現場にいかないと、実情というものはなかなか分からないものです。
例えば、政調会長時代にも地方訪問を積極的に行ってきましたが、同じ地域や業種の中でさえも格差というものは存在するわけで、こうした事は自分の目で見るとともに現場の声を聞かないとなかなか理解はできませんし、効果的な対策を打ち出すこともできないでしょう。
これは先の総裁選での副産物でしょうが、以前は街や駅を歩いていると、私に気付いた人たちは遠巻きに見ているといった感じでした。しかし、最近は「あっ、麻生だ」と言って、いきなり寄ってくる人がかなり多くなってきまし た。
「写真を一緒に撮っていいですか」という子供たちや激励の言葉をかけてくださる方も多いのですが、中には地方の実情や窮状ぶり、さらには生活面での不安や問題点などを訴えてくる方もおられます。もちろん、極めて短い時間ですから突っ込んだ話はできませんが、こうした時の一言からもそれなりに国民の方々の意思や感覚などを感じる事はできるものです。
先日もネットカフェ難民≠ニいう言葉を知らない国会議員がいてビックリしましたが、「脳内メーカー」は知らなくても良いが、ネットカフェ難民≠ヘ知らなくてはこれはまずい。民意を吸い上げるという自民党のシステムが崩壊しつつある1つの事例だと思いますが、この辺りを立て直していかなければ自民党の未来はないんじゃないでしょうか。
私は常々、「小さくても強い政府」「小さくても暖かい政府」を目指していくべきだと主張しておりますが、そのカギはシンプル≠ニいう言葉にあると思っています。税制なども含め政治や社会システムがシンプルになると格段に物事が見えやすくなるだけに、国会議員や役人にとってはある意味厳しい事態になると思います。しかし、その辺りは避けては通れないところで、この事についてはまた別の機会で詳しく書き表していきたいと思っています。
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