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2008年3月 7日 |
『“成熟”で日韓大きく成長
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先月25日のことですが、日韓議員連盟の副会長として韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領(66)の就任式に出席しました。さすがにこの時期のソウルは寒く、式典が国会前広場で行われただけに、正直言ってちいとシンドイなとも思いましたが、李大統領の就任演説はそんな事を忘れさせるほど素晴らしいものでした。
この演説で強く感じたのは、これからの韓国の@対日A対北B国内政策は大きく変わるだろうということです。
例えば、「実用主義外交」を掲げる李大統領は、日韓関係について「未来志向的な成熟した外交を進めたい」としています。駐日韓国大使が外務大臣となり、外務事務次官やアジア局長らがいわゆるジャパンスクール出身者になったことからも、その思いがはっきり感じられるところです。
皆さんご承知のように、韓国は日本に最も近い隣国であり、古くから文化的交流が行われてきた国でもあります。ところが不幸なことに、最近の日韓関係はギクシャク続きの連続でした。
確かに、両国間に横たわる問題はいろいろありますが、未来志向を持って日韓新時代を築き上げていく事は必要不可欠なことです。
日韓関係が良くなれば、北朝鮮による拉致や核保有問題に対しても共同歩調をもって対処できることになり、東北アジアの平和にとっても大きなプラスになることは間違いありません。それだけに、日本としても積極的に呼応し、成熟した外交を行っていく必要があると考えています。
また、李大統領は国内経済の再建を最重要視していますが、「少なくとも国民には希望、企業には勇気を与えるために努力します」と誓う言葉からは、国を成長させようという熱意がヒシヒシと感じられました。
企業経営者出身ということもあり、景気回復のためには大胆な政策はもちろん、景気感を上げる必要性がある事を強く認識したうえでの発言なんだと思いますが、いずれにせよ韓国経済の成長は日本にも、逆に日本経済の成長は韓国にも果実をもたらすことになります。それだけに、日本としても経済成長に向けた対応をしっかりとせねばならぬと改めて感じた次第です。
これは余談ですが、当日夜に約200人が招かれた晩餐会では、外相時代に会談を行った各国要人の方々と再開する機会に恵まれました。中でも印象的だったのは米国のライス国務長官で、いきなり「タロー」と抱きつかれたときは、さすがに驚きました。いわゆるハグという挨拶なんだという事は分かっていますが、なにしろ相手は才媛として世界中に知られるあのライス氏です。回りの方々もちょっと驚いていたようですが、ライス氏とは北朝鮮問題で韓国に行ったり、しばしば本音ベースでのやり取りをしてきただけに、私としては「一緒に仕事をしたな〜」という、いわば戦友のような感情を抱いておりました。仮にライス氏が同様に思っていてくれたのだとしたら、外相時代の仕事はまずまずだったんじゃないかと思っております。
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