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2008年8月30日 |
『内需拡大で不景気を吹き飛ばす
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政府・与党による緊急総合経済対策が固まりました。私は幹事長就任以降も、ことあるごとに効果的な景気対策を迅速に行うべきだと主張してきましたが、今回はなぜそのように考えるのかを皆さんに知っていただきたいと思います。
去年10月に無役になったのを機に、約10カ月間にわたり地方都市などを回ってきました。北は小樽、南は鹿児島まで150カ所以上行きましたが、一番切実に感じたのがやはり景気の問題でした。
考えてみれば2001年以降、政府が積極的に本格的な景気対策をやったことはありません。いわゆる公共工事の削減に始まり、政府としては財政支出を抑える努力をしてきたわけです。幸いにして外需が強く、米国や中国向けの輸出が増え、これが日本の経済成長に大きく寄与しGDPの名目成長率もプラスを維持してこれたわけです。
しかし、ご存じのように米国のサブプライムローン問題はプライムローン問題にまで発展し、米国経済の足を大きく引っ張っている状況です。一方、北京五輪までは好況が続くと言われていた中国にしても、今年3月ごろから上海のマーケットは50%も下落、不動産バブル的好況さも危機的状況となっており、今後の中国経済は予断が許さない状況になるとみられております。
これはすなわち、日本にとっては外需が期待しにくい状況となるわけで、内需を刺激し景気に配慮しなければ、今後の日本経済はより一層悪くなると考えているためです。
そもそも大都市圏ではその実感はまだ薄いのかもしれませんが、地方はもとより中小・零細企業や農業、漁業など、原油高や飼料高などによって極めて深刻な打撃を受けております。
これに対してしかるべき手を打つのは政府・与党の責任です。先に幹事長をお受けした際にも福田首相に『景気対策を実施して頂きたい』と申し上げましたが、まずは取り急ぎの対策ができたわけです。
ただ、これは目先の話であって、今後も税制を含むさまざまな対策を考え、実施していかねばならないと考えております。
景気対策というと、すぐに「バラマキ」等々、ワンパターンの批判が出ます。
しかし、考えてみてください。会社を建て直すとき、無駄を省きコスト削減の努力をすることは当然ですが、それだけで建て直しができるわけではありません。売り上げ増を目指し、新商品開発のための研究や前向きの投資を併せて行い、会社を立て直すのが常道でしょう。
国家も同じで経費節減だけで財政再建が果たせるわけではありません。最近は「上げ潮派」「財政再建派」といった言葉で二分されがちですが、景気を伸ばし経済のパイを大きくしつつ、かつ財政再建をやるというのが常道であって、どちらかなどというのはいかがなものでしょうか。
経済は生き物であって、刻一刻と情勢が変わるだけに臨機応変な対応が求められるわけですが、負のスパイラルに陥っている日本経済を、どう勝ちというかプラスのスパイラルに持っていくか、ここが極めて大事なんだと思います。
(自民党幹事長)
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