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講演・論文
2008年9月12日 『自民党総裁選挙 』  

   このたび自民党総裁選挙に4度目の立候補をいたしました。2代続けて首相が突然、辞意を表明されましたが、幹事長として首相を支えていた身としては責任を痛感してお詫びするとともに、国民の皆さんの信頼回復に向け全力をあげていく所存であります。
 こうした意味においても、今回の総裁選は極めて重要な意味を持っていますが、幸いにも私を含め5人の総裁候補が名乗りをあげたことは、誠に喜ばしいことだと心の底から思っております。
 私は、自由民主党という政党は政権与党ですから、開かれた国民政党であるべきだと常々思っております。従って誰も対抗馬が出ずに小沢さん一人で無投票再選となった民主党の党首選びを見ていると、他に人材はいないのかと思うとともに、まだまだ自民党には未来があるなと思えるのです。
 「男は何度でも勝負する」と宣言してきたとおり、3年連続の立候補となりましたが、「なぜ、麻生はそこまでして自民党総裁(首相)を目指すのか」「総裁(首相)になりたいだけじゃないのか」などと思っている方もいらっしゃることと思います。
 しかし、断固として言いますが、そもそも総裁(首相)を目指すのは自らの描いた国造りや政策を実行するための手段であって、それが目的となっちゃあおしまいです。もちろん、政治家個人として、外相や総務相、経企庁長官などの大臣として、自民党幹事長や政調会長として、その場その場で理想の国造りを目指して仕事をしてきましたし、それなりに実績をあげることも多々あったと自負しております。
 ただ、私がかねてより主張している「小さくても温かくて強い政府」を実現させ、大きな改革や施策をスピィーディーに実施していくためには、やはり自民党総裁となり、ひいては首相という地位に責任を持ってつくことが一番の近道だと思うのです。
 日本は強く明るい国でなくてはなりません。強い国とは、難局にたじろぐことなく立ち向かい、むしろ危機をバネとして一段の飛躍を遂げる国のことです。明るい国とは、元気な国であります。元気な国とは、子どもからお年寄りまで、国民の1人1人が未来に希望を持てる国のことであります。その実現のため、今回の総裁選立候補にあたって当コラムと同タイトルの「日本の底力」と題した政策を発表しました。
 その詳細はここでは書ききれませんので、ぜひともホームページなどでご覧いただきたいと思いますが、まず、何よりも優先して取り組んでいかねばならないと思っているのが、景気対策、いわゆる日本経済の立て直しです。日本経済は全治3年。私はこう申し上げておりますが、成長の条件を整えれば必ず日本経済は復活するし、またさせねばなりません。
 これから全国十数カ所で街頭演説などを行いますが、前回の総裁選でもそうでしたが、皆さんの声援や応援ほど元気がでるものはありません。ご支援のほど、よろしくお願いします。
                                         (自民党幹事長)
 

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